■2008年度の冬にパンデミックは来るか?
今年度、2008年度の冬にパンデミックは来るか?と問われたらどう答えようか?もしこれが博打で、どちらかに張れと言われるのであれば選択は「来ない」だ。
来ない可能性の方が高いと僕は思う。もしかしたらもうH5N1の時代は終わった可能性すらあると思う。しかし次なるタイプ、H9がもし人人感染能力を持ったらどうなるか?スペインフルの再来となる。H9は弱毒型で鳥は感染しても死なない。H5と違ってマーカーとなる鳥の大量死が見られないのだ。これは逆に恐ろしい事だ。いつの間にかH9が人人感染を起こしだして、いつの間にかパンデミックになっていったとしたら恐ろしいことだ。WHOのフェーズ宣言をよりどころにしている現在の防疫体制が結局機能し始める前に既にパンデミックになってしまう可能性すらある。
ウイルスは我々人類を嘲笑っているのだろうか?稲光が電気伝導率の高い所を選んで進んでくるように、人類の調査を見ながら近寄ってくるのだろうか?嫌な奴だ。
インフルエンザウイルスのRNAの変異にはきっと規則性は無い、そこにあるのはカオスであろう。こうなると生物物理の範疇か、はたまた量子力学か・・・世界の最先端の科学は一体これをどう捉えているのだろうか?きっと監視と対策で手一杯なのだろう。ノイラミニターゼ阻害までできるのであるから、細胞内増殖から他の細胞への感染を阻害するポイントを押さえる事は出来ているのだ。そういう機序は判明しているのだ。
DNAワクチンや万能ワクチンの治験が世界で進んでいる、もう一歩で、全てのインフルエンザウイルスに有効なワクチンを鼻孔吸入できる時代が来る。そうすれば今のように毎年株を変えて皮下接種しなくとも良くなり、B細胞免疫が5年や10年は有効になる。H5N1の脅威のおかげで皮肉にもインフルエンザワクチン開発は大幅に加速した。もう少し、あと一歩の所だ。
後は厚生労働省がすんなり受け入れるかどうかという問題(大問題だが)だ。なにしろ諸外国では常識になっている「Hibワクチン」の認可すらまだ出せていない国である。Hibの認可を出せるのは今年秋以降、料金は3万円前後となる模様であるから、実質的には有効なワクチンとならない(金銭的に普及しないという意)。きっと全く新しいインフルエンザワクチンが世界で開発されてもその認可に数年を要するのだろう。豚インフルエンザワクチンの悲劇も歴史上にある事であるから、慎重を期すのは理解できるが、その割には世界で始めてプレパンデミックワクチンを接種し始めたり、理解に苦しむ事もある我が国である。
改めて、今年の冬にパンデミックはきっと来ないと僕は思う。しかしそこまで言っておいて、来ることを前提にした準備をしておくのが危機管理なのだとも同時に思うのだ。
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コメント
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投稿: koyama | 2008年9月 7日 (日) 22時12分